大原パラヂウム化学株式会社

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コンフォートクール 快適涼空間
パラクールID-8は、水に溶解する際に熱を奪う性質があるエリスリトール、キシリトールを含有しています。パラクールID-8はこの原理を利用することで人間が発する汗(水分)、不感蒸泄(蒸気)を吸収し、衣服内環境の温度を下げることにより、着用時に優れた涼感を付与します。
パラクールID-8は、新しく開発した独自の乳化技術を駆使してエマルジョン内部に水溶性のエリスリトール、キシリトールを取り込んだ、特殊な被覆粒子形態のエマルジョン製品です。
このエマルジョンの第一の特徴は、「乳化粒子系がナノサイズである」ことです。第二の特徴は、繊維のフィブリル構造の「繊維組織内部により深く浸透する」ことです。この二つの特徴により、パラクールID-8は今までにない「優れた洗濯耐久性」を獲得することに成功しました。(特許出願中)
パラクールID-8のエマルジョンイメージ図
冷感加工とは?
冷感のある素材を使用したり、後加工で冷感性を付与することで爽やかな涼感を得られる快適加工です。一般的に知られている“接触冷感”加工と、新しく開発した、成分による溶解吸熱を利用した“吸湿冷感”加工があります。生地設計による接触冷感素材に吸湿冷感加工を併用することで、より快適性を得ることが可能です。
人体からの汗(水分及び湿気)を吸収し、冷感成分が溶解・吸熱することにより冷たく感じる効果を“吸湿冷感”と言います。
湿気(汗)を吸収するため着用時の蒸し暑さを軽減し、快適性に優れます。
また使用する素材を選ばないため汎用性に富んでいます。
パラクールID-8は吸湿冷感を利用した加工剤です。

※接触冷感

人から生地への瞬時の熱移動で冷たく感じることを“接触冷感”と言います。触った瞬間ひんやりとした清涼感が得られ、持続性はありません。密度のある生地を使用することが多く、瞬間的な冷感性はありますが空気が抜けにくいため、蒸し暑さを感じることもあります。
パラクールID-8の特徴
1.綿、ポリエステルおよびT/C、T/Rの編物に対して優れた冷感性能を与えます。
2.繊維に腰のとれたソフトな風合を付与します。
3.熱処理が自由にできますので、素材や併用加工剤に対応します。
4.希釈安定性及び各種加工剤の相溶安定性に優れています。
5.冷水でも容易に溶解でき、作業性に優れています。
性状
外観:透明液
イオン性:非イオン液
PH:5.0±1.0
溶解性:冷水に易溶
清涼加工剤に必要な作用:溶解時に吸熱するもの
※溶解熱 : 融解の際に吸収する熱量。通常その物質を1g融解するのに必要な熱量。
キシリトールの溶解熱 : -34.8cal/g
水1[g]の温度を1℃高めるのに要する熱量を1[cal]という。
1gのキシリトールで、水10gを-3.48℃下げることが出来る。
清涼加工剤に必要な作用:溶解時に吸熱するもの
使用方法
1.パディング法にて処理して下さい。
2.使用量
パラクールID-8の冷感性能データ
注意:パラクールID-8単独使用(PETの場合)は、熱処理によって黄変することがありますのでお避け下さい。

冷感性能試験法(大原法)

温度34℃×RH30%雰囲気中にて水滴0.5mlを試験布に含浸後、そのときの吸熱効果によって布温度が低下する時の温度差を測定する。
安全・安心の作業性
パラクールID-8は従来品と比較して溶解・分散性が良く、取り扱い性は非常に良好です。
そのため作業効率も良く、加工時のムラつきなどのトラブルが殆どなく、加工の安全・安心に寄与します。ナノ粒子である為、夏場、冬場でも粘度変化が殆どない製品です。
粘度比較(mPa・s:20℃)
従来品:5000以上
パラクールID-8:100以下
パラクールID-8の冷感性能データ
水に加工剤を投入
パラクールID-8の冷感性能データ
注意
1.
加工処方・処理される繊維により、風合および染色堅牢度の低下性が若干異なりますので、実際の使用に際し、充分に予備試験のうえ使用してください。
2.
加工処理布の最終工程時において、スチームアイロン等を使用される場合は、水分が布に残った状態で袋詰めされますと成分の特質上、白化を引き起こす可能性があります。必ず乾燥させた状態での処理をお願いします。
3.
各種併用薬剤との相溶性は、事前にチェックしてください。
4.
保存は5℃~35℃で直射日光を避け、冷暗所に保管してください。
ここに記載された資料内容は、細心の注意を払って行った社内試験に基づくものですが、御使用に際しましては充分に御試験の上、御使用下さい。取扱いに関しましてはMSDSを御参照下さい。

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